欧米を中心に注目を集めている「ヒュッゲ」と言う言葉を聞いたことはないだろうか。
近年、イギリスではヒュッゲブームが起こっており、2017 年注目キーワードになったそう。「ヒュッゲ」とはデンマークの人が大切にしている時間の過ごし方や心の持ち方を表す言葉。今回、幸福度の高いデンマークの「ヒュッゲ」からヒントを学び、設計に取り入れた。
この家に住む住人は 30 代前半の夫婦で、共働き。
夫は鉄工所を経営しており、妻はピアノ教室の先生をしながら休日はカフェを経営している。
二人共、集まりやイベントが好きな一方で、多忙を極めながらもどこか落ち着く時間を持ちたいと考えている。今回はイベント会場やコミュニティースペースによく用いれられるコンテナを使用し、人が集まりやすい空間にした。コの字型に少し角度をつけることでデッキスペースを広く取れる様にしており、イベントや休憩スペースなど多目的に使用できる様になっている。また、カフェスペースから ピアノ教室まで、視界が開ける様になっている。
ピアノ教室のデッキ側の窓は大きく開く様になっており、ちょっとしたコンサートを開ける様にな っている。基本的に 1F は Cafe やピアノ教室など妻の仕事場兼コモンスペースになっているがお風呂場、ダイニング、トイレは1階に設けている。キッチンとトイレは共同にすることでコンパクトに収めた。2F は広く取り、完全プライベート空間になっている為、より「ヒュッゲ」を感じてもらえるスペ ースになっている。寝室の壁をガラスにすることで、つながりのある空間になっている。また段差をつけることで、平面的な空間にリズムを生んでくれている。1F も2F も窓を大きくしており自然光が多く入ってき、閉鎖的な空間にならない様になっている。夫婦が楽しみながらも落ち着き「ヒュッゲ」を感じられる空間を設計した。